公益財団法人三菱UFJ信託奨学財団

久米 華奈子

Scholarship 2009年版 第20号

 
この作品は、当時東京工業大学大学院生命理工学研究科博士3年 久米華奈子さんに創作していただきました。

以下はこの作品とともに寄せられた久米さんの言葉です。

「日本の花と言えば、一番に思い付くのが「サクラ」です。私は、桜の花をモチーフにした切り絵を作品にしました。
私の通う東京工業大学には、本館前に桜並木があります。ピンク色の花が舞う4月は、学生達が部活・サークルの新入生歓迎会で盛り上がり、大学の近所に住んでいる人たちも多く訪れます。小さい子供から大人まで、同じ空間にいるのは、普段の大学生活の中では見られない光景です。
桜の美しさは人々を呼び寄せるだけではありません。人々を明るい気持ちにさせてくれます。桜を見て美しいと感じている時は、つらかった事や悲しかった事を忘れている時間でもあります。
2008年のサブプライムローン問題から始まった金融危機、そして不況。2009年の就職活動も厳しいものとなりました。それでも毎年春には日本各地の桜は美しく咲きます。全ての頑張っている人が明るい気持ちを持ち続けられますように、全ての人に春が訪れますようにと願いを込めて。」
(平成21年10月)