公益財団法人三菱UFJ信託奨学財団

山口 潮音

Scholarship 2020年版 第31号

 

この作品は、当時早稲田大学基幹理工学部3年 山口潮音さんに描いていただきました。

以下はこの作品とともに寄せられた山口さんの言葉です。

「幼い頃、近所の叔母さんの家にあった柿、近くの緑地に生えている柿。柿は、私にとって身近な存在でした。桃栗三年柿八年というように、実を結ぶようになるまでに時間がかかる一方、大切にすれば、何百年もの寿命を全うし、毎秋恵みを与えてくれます。人生、様々なことがありますが、どのような時であっても乗り越えていくには、柿の木を育てるつもりで気長に構え、日々努力することが必要ではないかと考えています。そうすることで、些細な事に一喜一憂せずに済み、ひょっとすると、結ばれた実を味わえる日が来るかもしれません。心の柿の木を大切に育てながら、これからの人生を悠然と歩んで行くことができればと思います。
最後に、貴重な機会を与えてくださった三菱UFJ信託奨学財団の皆様に感謝を申し上げます。
この絵を見ていただいた方々の柿の木が、たわわに実る事を願っております。」

(2020年10月)